
EC支援をしていると、売上が伸び続ける店舗と、横ばいや下落が続く店舗のパターンが見えてきます。
面白いのは、伸びている店舗が「特別なことをしている」というより、「余計なことをやめている」ケースが多いことなんです。
「何をするか」だけを考えていると、どんどん施策が増えて、チームも疲弊して、最終的にどれも中途半端になります。売れている店舗は、やることを絞ることで、やることの質を上げています。今日はその「やらないこと」5つをご紹介します。
「商品が多いほど売れる可能性が上がる」は、ある意味正しいですが、全商品に同じ熱量をかけることはできません。
売れている店舗はまず「勝ち商品」を決めます。売上の80%を作っている2〜3品を特定して、そこにページ改善・広告・在庫・レビュー対策のリソースを集中させます。残りの商品はある程度放置でも、トップが強ければ店舗全体の評価が上がる。
死に筋商品を切る決断も早いです。「もしかしたら売れるかも」でページ枠と在庫コストを消費し続けることをしません。
値下げ競争に参加することをやめた店舗から、利益率が改善するケースを私たちは何度も見てきました。
競合より100円安くする→競合がさらに下げる→また下げる……この無限ループに入ると、利益がどんどん削られます。しかも最安値競争に慣れたお客様は、次も最安値を求めて移動します。リピーターではなくハンターを集めることになるんです。
売れている店舗は「なぜうちで買うのか」を別のところで作ります。商品説明の丁寧さ、梱包のこだわり、サンクスメールの温かさ——そういった部分で「この店が好き」を作って、価格比較をされにくくしています。
広告は「売れているものをもっと売る」ためのツールです。「売れていないものを売る」ためには使えません。
売上が伸び悩んでいるときに広告費を増やしても、売れない商品ページに人を集めるだけで、費用対効果は下がるばかりです。
売れている店舗は、広告を増やす前に「なぜ今売れていないか」を分析します。商品ページの問題なのか、価格の問題なのか、レビューの問題なのか——根本を直してから広告をかける、この順番を守っています。
広告費率(売上対比)を常に管理していて、10%を超えそうになると一度立ち止まる習慣も共通しています。
新機能、新しい施策、他店の成功事例——ECには毎週何かしら新しい情報が入ってきます。それを片っ端から試す店舗と、取捨選択できる店舗では、半年後に大きな差が出ます。
売れている店舗は施策を実行する前に必ず「これをやる目的」「成否を判断する指標」「やめる基準」を決めます。ゴールが不明確な施策は、効果があっても再現できないし、効果がなくても気づけません。
「やったけど何もわからなかった」施策を繰り返すより、1つの施策から学びを取り出す方が、長期的に速く伸びていくんです。
これは意外に思われるかもしれませんが、売れている店舗はレビューのコメント、お客様からの問い合わせ内容、SNSの反応を、数字と同じくらい大切にしています。
「梱包がかわいかった」「説明書が分かりやすかった」「スタッフの対応が良かった」——こういった声の中に、次の施策のヒントがあります。数字は「何が起きているか」を教えてくれますが、「なぜ起きているか」を教えてくれるのはお客様の言葉なんです。
問い合わせを「処理する作業」ではなく、「顧客理解の機会」として見ている店舗は、長期的に強いです。
| 売れない店舗がやっていること | 売れている店舗がやめていること |
|---|---|
| 全商品に均等にリソースを投下する | 勝ち商品に集中・死に筋を切る |
| 競合に合わせて値下げし続ける | 価格以外の「買う理由」を作る |
| 売れないときに広告費を増やす | ページを直してから広告をかける |
| 情報が来たら片っ端から試す | 目的と指標を決めてから動く |
| 数字のダッシュボードだけを見る | お客様の言葉を数字と同じ重みで読む |
EC運営は情報も施策も多くて、「やること」が増えがちです。でも売れている店舗が共通してやっているのは、「やらないことを決める」ことでした。
手放すことで、本当に大切な施策に集中できる。それが売上の安定と成長につながっていくんです。
「うちは何をやめればいいのか」——そこから始めてみてください。意外とすぐ見つかると思いますよ。
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