EC戦略2026.05.02TWELVE

EC運用代行の費用って結局いくら?社員を1人雇うコストと正面から比べてみた【2026年版】

EC運用代行の費用って結局いくら?社員を1人雇うコストと正面から比べてみた【2026年版】
  1. 「ECを伸ばしたい。でも人を増やす余裕はない」という壁
  2. EC専任を1人採用する“本当のコスト”を分解する
  3. 運用代行の費用相場:楽天・Amazon・SNSで実際いくら?
  4. 採用 vs 外注 早見比較表
  5. 「丸投げで中身が見えない」を避ける——実行部隊型と代理店型の違い
  6. 外注が向く会社・向かない会社
  7. まとめ:人を増やす前に、一度立ち止まって計算してみる

「ECをちゃんと伸ばしたいんです。でも、そのために人を1人雇う余裕はなくて……」——ご相談をいただくとき、いちばん多いのがこの声なんです。楽天もAmazonも自社サイトも、やることは山積み。でも社内にEC専任を置くのは、給料のことを考えると簡単に踏み切れない。すごく分かります。今日は「運用代行の費用って実際いくらなの?」という疑問を、社員を1人採用するコストと正面から並べて、どちらが自分の会社に合っているかを判断できるように整理していきますね。

「ECを伸ばしたい。でも人を増やす余裕はない」という壁

EC担当者の方とお話ししていると、困りごとの根っこはいつも同じところにたどり着きます。それは「やるべきことは分かっているのに、手を動かす人が足りない」という状態です。

商品ページも直したい。RPP広告も見直したい。レビュー対策も、SNSも、メルマガも。でも今いるスタッフは日々の受注処理と問い合わせ対応で手一杯で、改善のための時間がどうしても捻出できない。「やった方がいいのは分かっているのに、着手できないまま数ヶ月が過ぎてしまった」——これ、本当によく聞くお話なんです。

たとえば、あるお店の担当者さんの1日。午前は受注データの確認と出荷指示、昼は問い合わせメールとクレーム対応、午後は在庫の調整と仕入れ連絡。気づけば夕方で、「さあ商品ページを改善しよう」と思ったころにはもう集中力が残っていない……。こういう状態だと、売上を伸ばすための“攻めの作業”がいつも後回しになってしまいます。悪いのは担当者さんではなく、攻めと守りを一人で抱える構造のほうなんですよね。ここに手を入れないと、どれだけ気合いを入れても状況は変わりません。

かといって専任を採用するには、求人費も給料も教育の時間もかかります。この「人を増やせないジレンマ」こそ、今も昔も企業がいちばん頭を悩ませる、人件費の問題そのものなんですよね。特にEC運用は「片手間でやると成果が出にくいのに、専任を置くほどの固定費は重い」という、ちょうど中間の悩ましさがあります。

ここで選択肢に上がるのが「運用代行(外注)」です。ただ、いざ調べてみると費用感がバラバラで、「結局いくらかかるの?」「社員を雇うのと比べて高いの?安いの?」が分からず、判断が止まってしまう方が本当に多いんです。だからこそ、まずは両方のコストを同じ土俵で比べてみることから始めましょう。感覚ではなく、数字で並べると景色が変わりますよ。

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EC専任を1人採用する“本当のコスト”を分解する

「社員を雇う」と聞くと、多くの方が月給や年収だけをイメージします。でも実際にかかるコストは、給料だけではないんです。ここを分解して見てみましょう。(以下はあくまで一般的な水準をもとにした試算例で、地域・経験・雇用形態によって大きく変わります)

💰 EC専任を1人雇うときにかかるものの例(試算)

  • 採用コスト:求人広告・人材紹介手数料など(紹介経由だと理論年収の30〜35%が相場と言われます)
  • 給与:EC運用経験者の年収レンジ。未経験なら育成期間も必要
  • 社会保険料の会社負担:給与のおよそ15%前後が上乗せ
  • 教育・立ち上がり期間:入社後、戦力化するまで数ヶ月は投資期間
  • 離職リスク:辞められたら、また採用からやり直し(ここが一番痛い)

たとえば年収360万円(月30万円)の経験者を採用する場合を、ざっくり積み上げてみます。社会保険の会社負担で年間およそ+54万円。人材紹介経由なら初年度に採用手数料として100万円前後がかかることもあります。さらに、入社から戦力になるまでの数ヶ月は「教えながら」の期間で、その間も給料は発生します。こうして足していくと、初年度の実質的な負担は年収の額面をかなり上回るのが普通なんです。月額に均すと、額面の月給よりずっと高い、というのが実態ですね。

しかも、これだけコストをかけても「EC運用のすべてを1人でカバーできる万能な人材」はなかなか採用できません。EC運用に必要なスキルは、実はこんなに幅広いんです。

一人が得意なのは、たいていこのうち1〜2領域です。残りはまた別の人が必要になる——これが採用の難しさなんですよね。この「1人では全部カバーできない」という構造的な問題については、EC担当者が直面する“見えない壁”の記事でも詳しく触れています。採用そのもののハードルはECチームの採用に関する記事もあわせてどうぞ。

運用代行の費用相場:楽天・Amazon・SNSで実際いくら?

では、外注(運用代行)の費用はどれくらいなのでしょうか。これも会社や支援範囲によって幅がありますが、一般的な相場観を整理すると次の3タイプに分かれます。

① スポット型(単発・部分依頼)

「商品ページだけ作り直してほしい」「RPP広告の初期設定だけお願いしたい」といった単発依頼です。数万円〜の範囲で、まず一部だけ任せてみたい会社に向いています。お試し感覚で外注の相性を確かめたいときに使いやすい形ですね。

② 月額運用型(継続支援)

もっとも一般的なのがこの形です。月額のフィーで、次のような作業をまとめて継続的に任せます。

支援範囲が広がるほど費用は上がりますが、「社員1人分の給料より下の月額で、複数分野の専門家チームが動く」という設計になっていることが多いです。ここが採用との一番の違いで、外注の費用対効果を考えるうえで一番のポイントになります。

③ 成果報酬・複合型

売上や広告成果に連動する形です。一見リスクが低く見えますが、「何を成果とするか」の定義が曖昧だと後でトラブルになりやすいので、契約前の確認が大切です。固定+成果の複合型もよくある形で、双方のバランスを取った設計ですね。

④ 楽天・Amazon・SNSで“力点”はどう違う?

同じ「運用代行」でも、チャネルによって手のかかり方が違います。ここを知っておくと、見積もりの妥当性も判断しやすくなります。

「1人の社員」でこの3チャネルを全部やろうとすると、どうしても薄く広くなってしまいます。外注チームなら領域ごとに担当を分けられるので、ここでも“1人採用”との差が出ます。楽天の運用代行費用そのものの相場は楽天運用代行の費用相場ガイド、出店の実質コストは楽天出店コストの記事、コンサル費用の相場はECコンサル費用ガイドで、それぞれ細かく掘り下げています。あわせて読むと、費用の全体像がつかみやすいと思います。

採用 vs 外注 早見比較表

ここまでを一枚の表に整理してみます。「立ち上がりの速さ」「固定費」「カバーできる専門範囲」「辞めるリスク」——判断の軸はこのあたりです。

📊 EC専任を「採用する」vs「外注する」比較

項目 社員を採用 運用代行に外注
立ち上がりの速さ △ 採用〜戦力化まで数ヶ月 ◎ 契約後すぐ動き出せる
固定費の重さ 重い(給与+社保+採用費) 月額で調整可・縛りなしも選べる
カバーできる専門範囲 △ 1人=基本1領域 ◎ 複数分野をチームでカバー
辞めるリスク ✕ 退職で振り出しに戻る ◎ 担当交代でも知見が組織に残る
社内にノウハウが貯まるか ◎ 定着すれば内製資産に ○ 伴走型なら一緒に貯められる
向いている状況 EC事業が主力・長期で内製化したい まず伸ばしたい・人を増やせない・スピード重視

こうして並べると、外注は「安いから選ぶ」ものではなく、「1人分の固定費で、複数分野の手が同時に動く」「辞められて振り出しに戻るリスクがない」という点に本質的な価値があると分かります。人を増やせない会社ほど、この差が効いてくるんです。

この表を見るときのコツは、「安いのはどっちか」ではなく「今いちばん足りないのは何か」で読むことです。足りないのが“時間”なら外注で手を増やす、足りないのが“長期的な内製資産”なら採用に投資する、という具合ですね。多くの会社は「まず時間と専門性が足りない」段階にいるので、最初の一手は外注が合いやすい、というのが正直なところです。

「丸投げで中身が見えない」を避ける——実行部隊型と代理店型の違い

ただ、外注には有名な落とし穴があります。「代理店に任せたけれど、何をやっているか分からない」「レポートは届くけど、結局売上につながっているのか不明」という声です。これは外注そのものが悪いのではなく、“任せ方”のミスマッチが原因なことが多いんです。

外注先はざっくり2タイプに分かれます。

「人を増やせないから外注する」目的で考えると、求めているのは“提案する人”ではなく“動いてくれる人”のはずです。外注で「失敗した」と感じるケースには、だいたい共通のパターンがあります。

これを避けるために、外注先を選ぶときは次の5つを確認してみてください。

✅ 外注先を選ぶときに聞くべき5つの質問

  1. 実際に手を動かすのは誰ですか?(再委託ではなく自社チームか)
  2. 週次でどんなコミュニケーションがありますか?
  3. 数字の報告は“羅列”ではなく“次に何をするか”まで言語化されますか?
  4. 契約期間の縛りはありますか?(合わなければやめられるか)
  5. 私たちの社内にもノウハウは残りますか?

ここが透明であれば、「丸投げで見えない」という失敗はかなり防げます。私たちが“コンサル”ではなく“実行部隊”と名乗っているのも、この違いを大事にしているからなんです。提案書を置いて帰るのではなく、社内メンバーの延長のように現場で手を動かす——それが「人を増やせない会社」にとっていちばん必要な形だと考えています。

外注が向く会社・向かない会社

最後に、正直なところをお伝えします。運用代行は万能ではありません。向いている会社と、そうでない会社があります。

外注が向いている会社

内製(採用)の方が向いている会社

おすすめしたいのは、「まず外注で立ち上げて、伸びてきたら内製に切り替える(またはハイブリッドにする)」という考え方です。最初から専任を雇うより固定費のリスクが低く、外注先と一緒に動くなかで社内にもノウハウが貯まっていきます。人を増やす“前”に外注で走り出す、という順番ですね。

たとえば、こんな流れがよくあるパターンです。最初の半年は外注チームが楽天・広告・SNSをまとめて回して、売上の土台を作る。その間に社内の担当者は、外注チームの動き方を横で見ながら「どこを自分たちで持てるか」を見極める。売上が安定して固定費に耐えられるようになったら、コア業務だけ内製に移し、専門性の高い広告や制作は外注に残す——。こうすると、いきなり専任を雇って“もし辞めたら”のリスクを負うこともなく、無理のないスピードで体制を作れます。「人を増やす/増やさない」の二択ではなく、その間にグラデーションがあると考えると、選択肢がぐっと広がりますよ。

まとめ:人を増やす前に、一度立ち止まって計算してみる

「ECを伸ばしたい、でも人を増やす余裕がない」——この困りごとの答えは、必ずしも「採用」ではありません。大切なのは、雇う・雇わないを感覚で決めるのではなく、採用の“本当のコスト”と外注の費用を同じ土俵に並べて、今の自分の会社に何が足りていないかで選ぶことです。もう一度、要点を整理しておきますね。

「うちの場合、採用と外注どっちが合ってる?」「今の運用、外注したら月いくらになる?」——そんな試算だけでも歓迎です。売り込みはしませんので、まずは現状を聞かせてください。人を増やさずにECを伸ばす方法を、一緒に考えます。

※本記事に記載した費用・コストの数値は、一般的な相場をもとにした試算例であり、金額を保証するものではありません。実際の費用は支援範囲・時期・条件により異なります。当社の支援実績・お客さまの声は成果を保証するものではなく、効果には個人差・店舗差があります。

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